旅行会社

　
　旅行会社や旅行代理店への就職を希望する人は最近徐々に減ってきているようですが、それは外見の華やかさに憧れるというよりも、雇用状況の現状をよく考えて理解している学生が増えてきたためであると思われます。

それでも相変わらず人気においては根強いものを持ち続けています。旅行業界の中では大手旅行代理店のHISが積極的に人材募集を行なっていますが、業界全般にわたって雇用形態が変わってきています。

例えばツアーなどに旅行会社の職員として付き添っていく添乗員勤務の場合は、即戦力が求められ、現場でお客さんに対して適切に応対しなければならないため、経験のない大学新規卒業者よりも即戦力を重視した経験者の中途採用、正社員としてではなく会社と期間を定めて雇用関係を結んだ契約社員、または労働者と派遣元の会社との間で雇用契約を結び、双方の間に雇用関係は成立しているが、業務上の指揮命令に関しては派遣先の会社の指示に従わなければならない派遣社員、そして果てはアルバイト社員にいたるまでと採用においては実に多様な形態を表わしています。

これは旅行会社や旅行代理店が、経営の効率化を目標にその手段として、人件費削減のための一つの方案として考え出されたものと思われますが、このような傾向は今後も続くであろうと予想されるので、旅行業界への就職はますます門が狭くなり、就職希望者の間では熾烈な戦いを避けて通るわけにはいかなくなるでしょう。

また語学力は旅行会社や旅行代理店への就職においては必要不可欠なもので、日本英語検定協会の主催する英検で２級以上、またはTOEICでは最低750点以上が就職試験での合格ラインと言われています。

最近では旅行業界とそれに関連するホテル、宿泊業務などでも、資格所持者を中心とした採用が行なわれています。

特に旅行会社や旅行代理店などで、海外と国内の両方の旅行業務を取り扱う営業所の責任者としての資格が与えられた、総合旅行業務取扱管理者は最も高く評価され、その次に国内の旅行業務だけを取り扱った営業所の責任者としての資格を持った国内旅行業務取扱管理者、そしてAXESSの操作能力が認定され、航空券の予約と発券に関する全般的な業務を行なうAXESS実用検定合格者などがありますが、これらの資格を有する者は、旅行会社や旅行代理店への就職に有利であると言われています。